問題
すべての正の実数,に対し
が成り立つような実数の最小値を求めよ。
出典:東京大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文科第1問・理科第1問
方針
平方根をそのまま扱うより,, とおいて一次式と二次式の比に直す。求める は の最大値である。上からの評価には重みをそろえた不等式を使い,最後に等号が正の で実現できることを確認して,単なる十分条件ではなく最小値であることまで示す。
解答
, とおくと,, であり,もとの不等式は となる。したがって,すべての正の について となるような の最小値を求めればよい。
ここで と見れば,
である。 なので平方根をとって を得る。したがって なら条件は満たされる。
次に等号成立を確認する。上の不等式で等号が成り立つのは すなわち のときである。たとえば ,,つまり , は正の実数であり,このとき となる。よってこれより小さい では不等式はすべての正の については成り立たない。
以上より,求める最小値は である。
別解。 とおくと であり, である。右辺を とおくと となる。したがって で増加し, で減少するから,最大は のときである。このとき であり,同じ結論を得る。