問題
を一辺の長さが の正8面体,すなわち 空間において
をみたす点 の集合と合同な立体とする。
(1) の一つの面と平行な平面で を切ったときの切り口の周の長さは一定であることを示せ。
(2) 一辺の長さが の正方形の穴があいた平面がある。 をこの平面にふれることなく穴を通過させることができるか。結論と理由を述べよ。
方針
(1)は正8面体を標準形 に置き、1つの面に平行な切断面を として調べる。切り口の辺は3方向に分かれ、各方向の長さの和がもとの正8面体の一辺1に等しいことを示せば周長は一定になる。(2)は通過方向に垂直な平面への投影が一辺1の正方形の内部に入る具体的な向きを作ればよい。
解答
(1)
正8面体を として考える。この正8面体の一つの面は、例えば 上にある。したがって、この面に平行な平面は と書ける。他の面に平行な場合も、座標の符号を替えれば同じ議論である。
切り口の辺は、正8面体の辺に平行な3方向、すなわち に平行な方向に分かれる。 としてよい。切り口が端に近づくと一部の辺は長さ0に退化するが、各方向について互いに平行な2本の辺の長さの和は常に正8面体の一辺の長さに等しい。実際、例えば 方向の2本は、平面 が、もとの面とそれに対向する面の間を平行に動くことで、一方が短くなる分だけ他方が長くなる。両端ではそれぞれ長さが と になり、途中ではその和が変わらない。
同じことが3方向すべてで成り立つので、切り口の周の長さは で一定である。
(2)
通過できることを、具体的な向きを作って示す。穴の平面内に、互いに直交する単位ベクトル の方向をとる。実際 である。
正8面体の6個の頂点は である。これらを穴の平面に投影し、平面内の座標を 方向、 方向で測ると、 方向の幅は
である。同様に、 方向の幅も である。
ここで である。したがって、この向きで見た正8面体の投影は、一辺1の正方形の内部に入る。よって、その投影方向に沿って動かせば、平面にふれることなく正方形の穴を通過させることができる。