大阪大学 2026年度
文理共通数学 文系第2問・理系第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系・理系共通
- 分野
- ベクトル
- 解法
- ベクトル成分計算、内積の利用、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 22分
問題
空間内に4点O,A,B,Cがあり,OA=OB=OC=1である.また,∠AOB=∠AOC=90∘,∠BOC=60∘である.tを正の実数とし,点D,EはOD=tOB,OE=(2t+1)OCをみたす点とする.点PはOA⋅OP=−1,OB⋅OP=1をみたしていて,さらに4点A,D,E,Pは同一平面上にある.OA=a,OB=b,OC=cとおく.
(1) APをa,b,cとtを用いて表せ.
(2) 実数tがt>0の範囲を動くとき,∣AP∣を最小にするtの値と,∣AP∣の最小値を求めよ.
出典:大阪大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文系第2問・理系第2問
方針
OP=xa+yb+zc と置き,2つの内積条件から x と y+z/2 を決める。次に,A,D,E,P が同一平面上にあることを P=A+u(D−A)+v(E−A) と表し,u,v を求める。得られた AP について,内積表 b⋅c=1/2 だけが交差項を生むことに注意して長さの2乗を計算し,t2 の平方完成で最小値を求める。
解答
(1)
条件より
a⋅a=b⋅b=c⋅c=1,a⋅b=a⋅c=0,b⋅c=21
である。a,b,c は同一平面上にない3方向を表すので,OP=xa+yb+zc と表せる。このとき
であるから,2つの内積条件より x=−1,y+2z=1 を得る。
一方,D,E は OD=tb,OE=(2t+1)c である。A,D,E,P が同一平面上にあるので,ある実数 u,v を用いて
OP=a+u(tb−a)+v((2t+1)c−a)
と書ける。係数を比較すると x=1−u−v,y=ut,z=v(2t+1) である。x=−1 より u+v=2 であり,また y+z/2=1 より ut+2v(2t+1)=1 である。u=2−v を代入すると (2−v)t+2v(2t+1)=1 すなわち 2t+2v=1 である。よって v=2−4t,u=4t となる。したがって y=ut=4t2,z=v(2t+1)=(2−4t)(2t+1)=2−8t2 であるから OP=−a+4t2b+(2−8t2)c となる。ゆえに AP=−2a+4t2b+(2−8t2)c である。
(2)
(1)で得た式を用いる。a は b,c のどちらにも垂直で,b⋅c=1/2 であるから
∣AP∣2=(−2)2+(4t2)2+(2−8t2)2+2(4t2)(2−8t2)⋅21=4+16t4+(2−8t2)2+4t2(2−8t2)=48t4−24t2+8.
ここで s=t2 とおくと,t>0 より s>0 であり ∣AP∣2=48s2−24s+8=48(s−41)2+5 となる。したがって最小となるのは s=41 すなわち t=21 のときである。このとき ∣AP∣2=5 だから,∣AP∣ の最小値は 5 である。以上より,求める t の値は t=21 である。