大阪大学 2022年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、図形と方程式
- 解法
- 面積計算、判別式、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
以下の問いに答えよ.
(1) 実数α,βに対し,
∫αβ(x−α)(x−β)dx=6(α−β)3
が成り立つことを示せ.
(2) a,bをb>a2を満たす定数とし,座標平面上に点A(a,b)をとる.さらに,点Aを通り,傾きがkの直線をlとし,直線lと放物線y=x2で囲まれた部分の面積をS(k)とする.kが実数全体を動くとき,S(k)の最小値を求めよ.
出典:大阪大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
1 は x=α+u と置き,積分区間と被積分関数を u で書き直して直接計算する。2 では,点 A(a,b) を通る傾き k の直線と放物線の交点の x 座標を α,β とする。b>a2 により判別式が常に正で,直線は交点間で放物線より上にある。面積は 1 の公式により (β−α)3/6 となり,根の差 β−α は判別式の平方根である。よって判別式を最小にする k=2a を選べばよい。
解答
(1)
x=α+u とおく。すると,x=α のとき u=0,x=β のとき u=β−α である。また x−α=u,x−β=u−(β−α) である。したがって
∫αβ(x−α)(x−β)dx=∫0β−αu{u−(β−α)}du=[3u3−2β−αu2]0β−α=3(β−α)3−2(β−α)3=−6(β−α)3=6(α−β)3.
よって示された。
(2)
点 A(a,b) を通り傾きが k の直線 l は y=k(x−a)+b である。放物線 y=x2 との交点の x 座標は x2=k(x−a)+b すなわち x2−kx+ka−b=0 の解である。この2解を α<β とする。
判別式を D とすると D=k2−4(ka−b)=(k−2a)2+4(b−a2) である。仮定 b>a2 より D>0 なので,直線は放物線と異なる2点で交わる。
交点の間では,二次式 k(x−a)+b−x2 は上に凸であり,x=α,β で0になるから正である。したがって囲まれた部分の面積は
S(k)=∫αβ{k(x−a)+b−x2}dx.
ここで x2−kx+ka−b=(x−α)(x−β) であるから k(x−a)+b−x2=−(x−α)(x−β) である。よって 1 より
S(k)=−∫αβ(x−α)(x−β)dx=6(β−α)3
である。
二次方程式の根の差は β−α=D だから S(k)=6D3/2 である。D=(k−2a)2+4(b−a2) は k=2a のとき最小になり,その最小値は 4(b−a2) である。したがって S(k) の最小値は
6{4(b−a2)}3/2=68(b−a2)3/2=34(b−a2)3/2
である。