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名古屋大学 2026年度
文系数学 第1問

問題

正の実数に対して,平面においてで定まる放物線をとする。を実数とし,点からに引いた2本の接線の接点を (ただし)とする。また (ただし)とおく。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) を用いて表せ。

(2) のとき,を用いて表せ。

(3) のとき,を用いて表せ。

(4) がすべての実数に対して成り立つための,の範囲を求めよ。

出典:名古屋大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

接点の 座標を とおき,放物線 の接線を作る。点 を通る条件から が得られるので,2つの接点は と分かる。角 は, の内積と,2次元の面積成分で処理する。最後の全実数 に対する条件では,内積が0以下なら で自動的に満たされるため,内積が正の場合だけ に直して の範囲を決める。

解答

(1)

放物線 上の点を とおく。この点における接線は である。この接線が点 を通るための条件は であり,整理すると すなわち である。 より2つの接点が存在し,その 座標は である。 だから である。

(2)

以後 とおく。(1)より である。したがって

であり,

である。

内積を計算すると である。ここで だから となる。 のとき,2つのベクトルは垂直であるから,内積が0である。 より であり, を得る。

(3)

2つのベクトルの面積成分を計算する。 より,

である。したがって, のとき である。 だから である。なお,分母が負のときは は鈍角であり,この式も として成り立つ。

(4)

すべての実数 に対して となるような を求める。

まず のとき,内積が0以下であるから であり,条件は自動的に満たされる。したがって調べる必要があるのは の場合だけである。この場合は が鋭角であり, と同値である。

(3)の式を用いると,条件は である。ここでは分母が正なので,両辺に分母を掛けて となる。

左辺は が大きいほど小さくなるので,最も厳しいのは のときである。したがって,すべての実数 について成り立つための必要十分条件は である。 とおくと,これは すなわち である。この2次不等式の正の解は であり,負の解は である。 だから となる。したがって である。

逆に なら,上の議論より内積が正の場合でも が成り立ち,内積が0以下の場合はさらに明らかである。よって求める範囲は である。