問題
行列は座標平面上の点を点にうつす1次変換を表すものとみなす.このとき,次の(1),(2),(3)に答えよ.
(1) 座標平面上の点を点にうつす変換を表す行列を求めよ.
(2) 原点を中心として,角の回転を表す行列を求めよ.
(3) まず,変換によって点を点にうつし,次いで変換によって点を点にうつすとき,点が軸上を動けば,点はどのような図形の上を動くか.
出典:九州大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文系第2問・理系第2問
方針
(1), (2) は座標変換の式をそのまま行列の列に読む。(3) は と置き、先に 、次に を作用させる順序を守って の座標を求め、媒介変数 を消去する。 は全実数を動くので、得られる図形が直線全体であることまで述べる。
解答
(1)
変換は である。したがって、 座標を 倍し、 座標をそのままにする行列なので
である。
(2)
原点中心に角 だけ回転すると である。よって
である。
(3)
点 が 軸上を動くので とおく。まず によって に移る。次に によって 座標だけが 倍されるから である。 とすると である。第1式から であり、これを第2式に代入して を得る。また は全ての実数を動くので、 も全ての実数を動く。したがって点 は直線 全体の上を動く。
別解。
合成変換を先に行列で求めると
である。これを に作用させると となり、同じ直線 が得られる。